日本学生支援機構の奨学金の種類について、紹介をしていきます。第一類奨学金と第二類奨学金の違いはどのような違いがあるのでしょうか。
日本学生支援機構の奨学金について
日本学生支援機構は、日本でもっとも利用されている奨学金になりますが、第一類奨学金と第二類奨学金の2つがあります。
第一類奨学金は、金利負担がないのですが、第一類奨学金として学生に貸与している元のお金は、そのほとんどが税金になります。
第一類奨学金
第一類奨学金は、毎月貸与を受けることが出来るもので、金額は決められています。
国公立大学・短大生であるのか、私立大学・短大・専門学校生であるのかで金額が異なります。また、自宅から通っているのか、自宅外から通っているのかによって、さらに金額が異なっています。
国公立に通う自宅生が、毎月の貸与金額はもっとも低く、私立に通う自宅外生がもっとも多い金額を借りることが出来ます。
第一類奨学金は金利負担がない分、希望者が多くなります。これは税金を使っている以上、基本的に努力をして勉学に励む成績優秀な学生・生徒に貸与されているので、当然なのかもしれません。
第一類奨学金の支払い額
もっとも貸与額の低い、国立に通う自宅生の場合は下記の通りです。
- 月額45,000円
- 48ヶ月(4年)
- 貸与総額が216万円
- 月賦金額が12,857円
- 返済回数が168回の14年
もっとも貸与額の高い、私立の字自宅外生の場合は下記の通りです。
- 月額64,000円
- 48ヶ月(4年)
- 貸与総額が307万円
- 月賦金額が14,222円
- 返済回数が216回の18年
つまり、19,000円も貸与金額が異なってくるというわけです。
また、共通の金額として区分にかかわらず3万円を選択することもできます。
所得連動返還型無利子奨学金
第一種奨学金採用者(大学院生を除く)のうち、下記の要件を持たすものを対象として、貸与終了後に一定の収入が得られるまでの間は願出により、奨学金の返済を猶予するというものがあり舞う。
返済期限猶予制度では、最長10年という制限がありますが、この制度では、一定の収入を得られるまでの間は返済が猶予されます。将来の返済の不安を軽減し、安心して修学できるようにすることを目的とした制度になります。
ただ、第一類奨学金の貸与基準を満たしたうえで、申込時に両親の年収が300万円(所得200万円)以下の人になります。
第二類奨学金
第二類奨学金は利子の負担のある奨学金です。これは、第一類奨学金とは異なり、3万円、5万円、8万円、10万円円、12万円の中から選択することが出来ます。
第一種類よりも基準はゆるやかで、また第一種奨学金だけでは、修学の維持が困難である場合、第二類奨学金の貸与も併せて受けることも可能です。
第二類奨学金として貸し出されるお金の多くは財政融資資金から調達されます。このほか、第二類奨学金として貸し出されるお金は、「日本学生支援債権」として、債券市場で調達されることもあります。
日本学生支援機構では、その金利の上限は年3%としています。単純計算で、仮に100万円を奨学金として借りた場合、1年間に払う利息は3万円を超えることはありません。
入学特別増設学貸与奨学金
第1学年(編入学者の入学年次を含む)において、入学月を始期として奨学金の貸与を受けるものは、希望により、第1回振込時の月額に10万円、20万円、30万円、40万円、50万円を増額して貸与を受けることが出来るというものです。
申込み資格として、奨学金申し込み時における認定所得金額が0円以下となる者であり、「日本政策金融公庫の「国の教育ローン」が利用できなかったことについて」に必要書類を添付して提出した者になります。
まとめ
日本学生支援機構の奨学金は、日本でもっとも利用されている奨学金ですので、奨学金を検討している方の第一の選択肢です。
注意すべきは、
第一種は無利息の奨学金
第二種は利息が発生する奨学金(※在学中は無料)
という点です。
利息が発生する奨学金であることを理解せずに、卒業後の奨学金の返済に苦しむ学生も多いのが現状です。金利は教育ローンよりも低金利に設定されているので「日本学生支援機構の奨学金」に問題があるというわけではありませんが、「奨学金」という名前ですが、本質的には「低金利の教育ローン」と理解して、利用するべきものなのです。