学資保険は、大きくわけると貯蓄型と保障型の2つがあります。ファイナンシャルプランナーなどをはじめ、一般的には貯蓄型の学資保険を勧められます。しかし、保障を重視したいのであれば、保障型の学資保険の方が向いています。今回は学資保険の保障型について紹介をしていきます。

学資保険の保障型

まず、保障型の学資保険が支持されていない理由は返戻率が100%を下回るからです。

返戻率というのは、利回りのことです。貯蓄型の学資保険は返戻率が100%を超えていますので、支払った保険金額の合計よりも、満期学資金・祝い金が多く返ってきます。ただ、現在は低金利時代なので、返戻率が100%を超えていても返ってくる金額は微々たるものです。

一方、保障型は基本的に返戻率が100%を下回ります。元本割れを起こしているので、支払った保険金額の合計よりも、満期学資金・祝い金の合計金額は少なくなります。つまり、学資保険は子供がどのような進路を選択しても金銭に困らないように支払うものです。しかし、保障型は保障は充実してはいますが、本来の学資金の目的を果たせない、貯蓄性に欠けるものであるといえます。

保証型が優れている点は?

学資保険の保障型が優れている点としては、親の生命保険がついている点です。つまり、親が万が一死亡・重度障害になった場合「育英年金」が満期までの間、支払われたり、死亡保険金が受け取れたりするのです。

また、子供がケガや病気で入院や通院をした場合、保証型なら費用を保障するものもあります。

この保障の点については非常に優れているのですが、この保障をするための料金が保険料に上乗せされていますので、満期学資金・お祝い金の合計額が、支払った保険料の合計金額よりも下回るのです。

つまり、何かしらのトラブルが親や子供に発生しないのであれば、この学資保険の保障型はメリットが無いのです。そのため、危険な仕事についているのであれば保障型に入るといいかもしれません。

保障型の学資保険よりも貯蓄型がいい

危険な仕事に就いていれば加入するメリットがあると前述しました。

ただ、これは考え方の1つであり、基本的には貯蓄型の学資保険へ加入しておき、生命保険や医療保険など単体で存在している保険に個別に加入した方が、当たり前ですが手軽です。

学資保険の根本的な目的は、子供の将来の学資金を用意することです。そのほかの保障などについては、別の個別に存在する保険に加入しておいた方がよく、満期学資金・お祝い金を支払った保険金の合計額より受け取ってしまった方がメリットはあるのです。

支払った保険料の合計額よりも満期学資金・お祝い金の合計額が下回るのであれば、差額分は掛け捨てになってしまい無駄が多くなります。そのため、保障型の学資保険はムダの多く、万が一のときにだけかろうじて活躍する保険です。

まとめ

保障型の学資保険は貯蓄型の学資保険よりも人気の無い保険です。

その理由は、支払った保険金の合計額よりも受け取ることのできる満期学資金・お祝い金の合計額が少ないからです。

支払う保険料の内訳は、貯蓄金の他に医療保険や育英年金が含まれているので、親や子供に何かしらのトラブルがない限り、医療保険などの保険金は掛け捨てになります。また、何等かのトラブルに備えるのであれば、学資保険の保障型よりも単体で存在する生命保険や医療保険に加入した方がお手軽に済みますので、ムダが無いでしょう。