教育ローンを組む際に一番問題となるのが、時間的余裕がないことです。合格の報告を聞いてから、教育ローンの融資をしてもらおうと活動を開始する場合、時間的な余裕がなくなってしまい、より有利な金利の教育ローンの申し込みをすることができないということがあります。そうなってしまうと、最終的には損をすることが多くなりますので注意をしたいところです。
教育ローンの出費は大きい
教育ローンの出費というのは、意外と家計には大きなダメージを与えます。住宅ローンがある世帯の平均年収は平成20年度で692.5万円、平成21年度では659.5万円となっています。
このうち、住宅ローンと教育に関する出費が占める年収の割合というのは、平均48.0%となるのが現状です。多くの世帯が毎月のこれらの出費で頭を悩ませることになるのです。そのため、教育ローンというのは検討に検討を重ねてより低金利の金融機関から融資してもらうほうがいいのです。
しかし、例えば、学校に合格をしてから考えようとか、第一志望に落ちてより学費の必要な私立の学校へ入学することになったから、と入学金などを支払う直前になってから大慌てをしては、金融機関の金利の比較検討なんていうものは不可能です。時間的な余裕がないのですから、とりあえず融資してくれる場所からお金を借りるというケースもあります。
例えば、使用用途を限定しないカードローン(キャッシング)を利用してしまったら、高金利により、入学金はなんとかなるけれど返済で困るというケースだってあります。
比較検討だけならずいぶん前から可能
教育ローンの融資が集中する時期には、金融機関は金利優遇キャンペーンを多くはります。これらのキャンペーンはAO入試が始まるころ、つまり秋から4月の終わりころまで、これらのキャンペーンが行われるケースが多くあります。
しかし、融資の申し込みの予約というのは、子供の進学先が決まる前から行うことができるので、入学直前で慌てないようにしたいというのであれば、前もって融資の申し込みを行い、計画的に検討を重ねることが利口であるといえます。
融資の予約について
予約型教育ローンというものがあります。入学が決まってからローンの審査や手続きを行うのでは、最終的には、入学金納付期限に間に合わなくなるという可能性が非常に高くなります。
そこで、予約型教育ローンなのです。これは、入学が決まる前から予約をおこないます。当然ですが、受験費用や受験のための旅費などにも利用することができます。
ちなみに、国の教育ローンであっても1年中申し込みをすることができます。受験シーズンである1月~3月は申し込みが多くなる傾向がありますので、利用を考えるのであれば事前に申し込みをしましょう。
特に国の教育ローンは、審査が10日程度の日数がかかります。民間の教育ローンと比べると非常に審査にかかる期間が長いので、余裕をもって早めに申し込みを済ませておくのがいいでしょう。
もちろん、不要になったらキャンセルをすることも可能ですから、考える余裕があるうちに手を打っておくのが寛容です。
まとめ
教育ローンを利用する際に一番問題となるのが、申し込みまでの時間的な余裕のなさです。子供が合格したら考えようというようなスタンスでは、確実に入学金の納付ぎりぎりになって慌てふためき、カードローン(キャッシング)を利用してしまう可能性があります。
予約型の教育ローンなどもあり、国の教育ローンは1年中申し込みが可能なので余裕があるときに比較検討をするようにしましょう。