奨学金と国の教育ローンですが、この2つの違いとはどのようなところでしょうか。利用するのであれば、どのような違いがあるのかを比較してみて損はありません。どのような違いがあるのでしょうか?
奨学金と国の教育ローン
奨学金の多くは、日本学生支援機構が利用されていますが、第一類奨学金と第二類奨学金があります。
今回は、利子が発生する第二類奨学金と日本政策金融公庫の国の教育ローンを比較していきます。
利用者と返済義務
教育ローンですが、これは通常保護者が借り入れをおこないますので、保護者に返済義務が生じます。
奨学金の場合は学生本人が申込み、日本学生支援機構から学生本人が借り入れをしますので、学生本人に返済義務が生じます。
借入上限額
教育ローンの場合は、借入上限が350万円になっています。ただ、入金を受けた翌月、または翌々月から返済開始となりますので、返済した分は再度借入をすることが可能です
一方、奨学金は、4年間継続して借りた場合、最大で500万円程度借りることが出来ます。
利用条件
奨学金を利用するためには、学力基準と家計基準を見たす必要があります。今回比較する第二類奨学金の場合は、第一種奨学金と比較をすると学力基準は緩くなり、学習意欲があり学業を確実に修了できる見込みが認められた者が対象になります。
国の教育ローンの場合、このような学力基準はありません。もちろん、収入に関する基準があり、条件を満たした家庭しか国の教育ローンを受けることはできません。
つまり、奨学金の方が利用条件の難易度は高いといえます。
申込み時期
国の教育ローンの場合、年中申込みが可能で、申し込みから最短で2週間でお金を受け取ることができます。
一方、奨学金の場合、毎年決まった期間中に申し込む必要があり、お金が振り込まれるまで数か月の期間を要すことがあります。
入学金などで利用するには、国の教育ローンの方が優れているといえます。
返済開始時期
教育ローンの場合ですが、借入日の翌月、もしくは翌々月の設定日から返済開始となりますが、学生が在学中は元金の返済を据え置くことが出来ます。
一方、奨学金は学生が卒業してから返済が開始となります。
そのため、返済期間は奨学金の方が国の教育ローンよりも長くなる傾向があります。
利息について
国の教育ローンの場合、在学中から利息は発生します。
一方、奨学金は卒業後から利息が発生しますので、在学中の利息はゼロ円です。学生のための支援金になりますので、当然であるといえます。
奨学金と国の教育ローンの注意点
奨学金と国の教育ローンを比較してきましたが、一番の注意点が申請してから実際に手元にお金が入るまでの期間であるといえます。
つまり、奨学金は入学後に貸付となりますので、受験料や入学金として利用することが出来ないという点です。
しかし、奨学金と国の教育ローンは併用することが可能なので、入学前に準備することが必要に資金などは国の教育ローンを利用して、入学後は奨学金を利用するという手段が理想的です。
まとめ
奨学金も教育ローンに関しても、現在、利用して進学をするというケースの方が多くなりますので、どちらをどのように利用した方が最終的にはメリットがあるのかを考える必要というものがあります。
- 奨学金の優れる点は、学生本人が卒業後に返済をするという点、在学中は利子が生じないという点です。
- 国の教育ローンの優れる点は、申し込むと2週間程度でまとまった金銭を受け取れ、入学前から利用できる点です。
そして、奨学金と国の教育ローンは併用することが可能なので、入学金は教育ローンを利用し、入学後は奨学金を利用するのがいいでしょう。基本的に、お金を借りるので、返済計画をしっかり立てておくと、後々、奨学金の返済が厳しくて辛いという悪循環に陥らないで済む確率が高くなります。